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渡岸寺観音堂(向源寺)
聖武天皇の勅願により建てられた古刹で、観音堂と仁王門が現存しています。 十一面観音は天平美術の逸品であり国宝に指定されていますが、戦国時代には兵火を避けるため村人により土中に埋められ災禍を免れたと伝わっています。 そのお姿は深い慈悲をたたえた表情にインドや西域の作風を伝えており、腰を少しひねったプロポーション、大きく作られた頭上面とその配置、「じとう」と呼ばれるイヤリングなど数々の特徴を備えています。 文学作品や映画などにも取り上げられ、日本全国に七体ある国宝十一面観音の中でも最も美しいとされる日本彫刻史上の最高傑作であり、祈りの仏にふさわしい慈愛に満ちたお姿の観音さまです。 また法界定印を結ぶ胎蔵界の大日如来像は、優しくまとまりの良い穏やかな相好やふくよかな丸いお顔、なで肩、蓮のような衣文に包まれた両膝など、藤原仏の典型的な様式をよく示しています。 仏像拝観500円 団体割引20名以上400円 小学生以下無料